連載:アナログ時代のクルマたち|Vol.24 ポルシェ356Aスピードスター&356Aカレラスピードスター

ポルシェの名が付くスポーツカーが誕生したのは第2次世界大戦後のことである。その基本構造が、同じポルシェ博士が開発をしたフォルクスワーゲン・ビートルと同じだったことから、”ビタミン剤を飲み過ぎたビートル”などと揶揄されることもあったが、その高性能とドイツらしい緻密な作りが人気を博して、徐々に知名度を上げて行った。北米の輸出が始まったのは1950年のこと。VWの輸入も担当していたニューヨークのマックス・ホフマンが輸入を開始した。しかし、比較的高価だったことがネックになっていた。そこでホフマンはフェリー・ポルシェに対して、より安価でスポーティーなモデルを投入すればアメリカ市場では効果的であることを提案。こうして誕生したのがスピードスターである。今でこそ356シリーズの中では高値で取引されるスピードスターだが、その誕生の背景は廉価版として投入されたものだったのである。

ポルシェの名が付くスポーツカーが誕生したのは第2次世界大戦後のことであるその基本構造が同じポルシェ博士が開発をしたフォルクスワーゲンビートルと同じだったことから 自動車 バイク