1980年代に一気に普及したターボとツインカム。排ガスでタービンを回し、高圧で吸入空気をエンジンに押し込むターボは、手軽にパワーを出すことができる。一方、その名の通りシリンダーヘッド部分に2本のカムシャフトを持つツインカムは、吸気バルブと排気バルブをそれぞれのカムシャフトで直接作動させるため、高回転に強く、優れたレスポンスを得ることが可能。これら2つのメリットを組み合わせた夢のようなエンジンが、ツインカムターボだ。1970年代までの国産車では皆無だったが、トヨタが他メーカーに先駆けて3T-GT型を発表。ここで登場するA63セリカも、その珠玉のユニットを搭載した1台である。