永遠のライバル、430セドリック&グロリアの登場から遅れること3カ月、クラウンも新たな世代へと移行した。それが1979年9月にデビューした6代目となるS110系だ。従来よりも直線的で先進性と伝統的な風格を融合したデザインや、新開発となる5M‐EU型2.8L SOHCエンジンの搭載をはじめとして、新世代のクラウンは大きな注目を集めた。しかし、430セド・グロが翌10月に日本初のターボエンジンを投入したことで、一気に話題をさらわれてしまう。それから1年後の1980年10月、クラウンもターボエンジンを投入して巻き返しを図るが、セド・グロに傾いた流れを呼び戻すまでにはいたらなかった。