不朽の名車フェラーリ250GTOは、FIA GT選手権用に開発され、1962年、1963年、1964年と3年連続でマニュファクチャラーズ選手権でチャンピオンを獲得しており、いうまでもなくレジェンドである。250GTO以後、GTOの名を復活させるのは、よほど特別な車でなければ許されないことは明らかであったはず。そこで満を持して登場したのが、288GTOである。288GTO(グランツーリスモ・オモロガートの頭文字をとったもの)は、前モデル同様、国際的なスポーツカーレースで要求されるグループBのホモロゲーションに対応するため、わずか200台の限定モデルとして生産された車だ。フェラーリ365GTB/4「デイトナ」を生み出したピニンファリーナのレオナルド・フィオラバンティがスタイリングを手がけ、288GTOは、1984年2月のジュネーヴ・サロンで初公開された。