以前の当コラムでもお伝えした通り、DST(ダイナミック・セーフティ・テスト)のコ・テスターを務めている。DSTはモータージャーナリストの大先輩である清水和夫さんが20年以上にもわたって続けている独自の限界域での安全性能を確かめる緊急回避テストで、日本では他にほとんど例をみない貴重なデータだ。自分は、これに強い興味を持っていたのでテストカーの運搬を志願して押し掛け、8年ほど前からはテスト時に助手席に収まるコ・テスターとなった。役割は、テスターの清水さんにタイヤの銘柄や消耗度、GPSで測っている正確な速度を伝えるなど簡単なものではあるが、テストコースで走らせてみなければわからない性能を生で体験できるのは貴重な体験であるとともに、助手席で落ち着いて観察していると、自分で運転しているときよりもむしろ、インプレッションがわかりやすいこともあったりしてじつに興味深い。今回は、過去のテストからスバルBRZとポルシェ 718ケイマンGTS4.0の対決をピックアップし、自分なりの解釈をお伝えしたい。